信濃の旅 大学の同級会で信濃に旅をした。 大学の同級といっても関東地区に住んでいる人たちだけだったので、人数は5人とちょっとさびしかった。 そのうち、現役は2人。 現役といっても1人は天下り先、もう1人は自分でコンサルタント会社を興した。 あと半現役が1人。 私ともう1人がフリーの身である。 行き先は大町の温泉。 温泉かたがた、どこか見物というのが一般的だが、さすが技術系の集まり?ということで、発電所見学ということになった。 高瀬川水系の新高瀬川発電所の見学だ。 案内は東京電力の人。 このダムはロックフィルダム(砂、石を積み上げたもので、コンクリートではない) 176Mの高さ。 さすがでかい。 発電所は地下で、36万KWの水車発電機4台が収容されている。 まあよく地下にこんな膨大な設備を入れたもんだと、これも驚く。 でも学生時代に最初に水力発電所を見学にいったときほどの感慨はない。 この発電所は揚水発電所で、夜間は下のダムに落とした水を吸い上げてまたダムに貯める。 昼間は普通に上から落として発電だ。 せっかく地上に降ったのに、落ちたり、揚水されたりで、水の分子によってはなかなか海までたどり着けない奴もでるのでは、など余計な心配もしてしまう。 外人の見学者に揚水発電を説明しても、電力の無駄だろうといって、なかなか理解してもらえないと。 旅館でのふるまいはここでは割愛するとして、翌日は、博物館めぐりとなった。 大町市にはなんと博物館と名前のつくところが7ヶ所もあるんだ。 全部は見られないので、酒の博物館と大町山岳博物館にゆく。 途中で「とうせい工場見ようよ」 ということになった。 「とうせい?」 「うん酒米の精製工場さ」 行ってみたら 「搗精」 と書く。 アルプス搗精工場は日本最大の酒米用の精製工場とのこと。 長野県の酒米を一手に引き受けている。 長野県は酒どころ。 いたるところに地酒がある。 酒蔵は100社以上。 有名な酒米の「美山錦」は長野県が開発したと。 そういえば旅館で飲んだ地酒は味といい、飲み心地といい、結構なものだった。 (2000.10.1) |