ドイツ人気質

 ドイツに観光旅行に行った。 合計22人のツアーだった。 同じ団地から、家内を含めて6人も参加した。 気心の知り合った仲なので、楽しい旅行になった。 ドイツの名所の話は別として、ドイツ人の律儀さについての見聞をすこし書いてみる。

 ドイツ人といえば 「真面目で働き者」 というのが、私の一般的受け取り方だ。 そんな事例にいくつも出会った。 まず ホテルの荷物運びだ。 普通、どんなホテルでも、チェックインから 部屋に荷物が届くのに、結構時間がかかるもの。 ドイツのホテルはどのホテルでも荷物がすぐに届けられた。 長くても10分だ。 これには驚きだ。 いらいらして待つほどのことはない。 うーーんイタリアでは、すごくむらがあったのに。 また荷物集めも早い。 予定時間に出しておかないと、間に合わないくらいだ。

 さて、その次。 サウナで話をしたドイツのおばさん。 「このごろドイツの景気はいかがですか?」 しばらく考えていたが、その答えは 「私は働いていないので よくわからない」 だ。 日本では、人の噂で、景気うんぬんをするが、ドイツ人は実感からちゃんと答えを出そうとする。

 同じくサウナでのおじさんとの会話。 この人もドイツ人の地元の人。 「この地方のワインはおいしいですか?」 やはりしばらく考えていたが、「うまいのもあるが、まずいのもあるよ」 とのご託宣。 実は 「当然うまいものばかりだよ」 という答えを期待していたのが、外されてしまった。 日本人は一生懸命地元産品のPRをするだろうが、やはり実体験からのちゃんとした答えだ。 我々いかに日頃いい加減な発言をしているかと反省させられた。

(2000.11.7)

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