ワールドカップボランティア

 ワールドカップのチケットがとれなかったので、ボランティア参加を申し込んだ。 とにかく何らかの形でワールドカップを楽しみたかったからだ。 また、カシマスタジアムではいつもボランティアの方にお世話になるし、また、一度はボランティアのユニフォームも着たかったなどの動機があった。

 申し込んだのは、チケットの抽選が終わってからすぐ。 インターネットで申し込みをした。 いろいろな役があるが、無線管理補助あたりがいいかなという漠然とした申し込み方だった。 外国語は英語の中級にチェックを入れておいた。

 やがて採用の通知。 第一回目の研修。 そのあと、こんどは英語のチェックをするので、出てこいとのこと。 あれれ英語なんて書くんではなかった。 とにかく行ってみる。 3人一組で、テストする英語のうまい女性と会話。 別になんということはない会話だった。 3人組のほかの二人は若い女性。 海外に語学留学していたらしく、すごくうまい。 ま 下手でも落ちることはないだろうと気楽にうける。 帰りにその中の女性一人とお茶を飲んで、気晴らし?して帰った。

 研修2回、ADカード発行を経て、いよいよ本番。 開始日2日前に実地研修。 実際の担当は監視支援だ。 グループは男ばかり9人。 皆さん、無線のライセンスを持っている。 半分以上アマチュア。 でも現役は二人だけ。 スタジアム内外の導線把握が中心。 上から下まで、歩け歩けだ。 無許可無線機の発見と案内が役目。 おかげで、スタジアム内の通路は完全に把握。 観客席も最上階まで歩き回る。

 試合日にはさすが緊張。 最初のアルゼンチンVSナイジェリア戦では、試合開始の笛のときに、フィールド内に取り残されてしまう。 やばい。 早々と外に出る。 あとは巡回。 歓声とともにいる。 部分的にスクリーンが見られる場所にいたりするが、気が乗らない。 試合後帰り際にアルゼンチンチームのバスを間近で見送る。 これはボランティアのメリットだ。

 あっという間にカシマでの3試合が終わってしまった。 毎回、家から車で通った。 車には寝袋や着替えも積んでいたが、使わないままだった。 監視支援グループの仲間9人は明るくて、いい人ばかり。 ボランティアセンター内で一番声が高かったようだ。 期間中は何事もなく終わった。 ということは異常事態が発生しなかったということで、なによりだった。 おまけに雨にも降られず、階段の上がりくだり、日焼けで健康的だった。

 ワールドカップをサポートできたという満足感がある。 ユニフォームなど一式。 それにADカードが何よりの記念品となった。 参加したボランティアの皆さん ありがとう。

 最終日、民間駐車場にとめた。 そこのおばさんが、 「ボランティアなんてやっていると、ちゃんといいことがあるよ」 とのご託宣。 東京の花岡裕子ちゃんから 「宮城のチケットあるが要らない?」 ということで実戦を見ることができるようになった。 ラッキー。 カシマの最終試合の後、アントラーズ戦で、いつもお世話になる屋台に行ったら、食べ物をいっぱいいただいてしまった。 これもラッキー。 ボランティアのご褒美なんだなと感謝だ。

(2002.6.16)

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