今週の出来事
1月末に我が家に異変があった。といってもこれは我が家だから異変で、他人の家では
なんでもないことかも知れない。
その日東京に住んでいる長女の康子が、自称「整理整頓隊」と称する男女それぞれ一人の
ボランティアグループを引き連れて来宅。朝10時から台所の整理にかかった。流し台や
ガス台の上に乗っているビン類などの吟味から始まる。あれよあれよという間もなく、どんどん
捨てられてしまう。使えるというだけでは廃棄処分から免れることができない。
収納棚、ダンボールの中など、見る間に空になってしまう。2台ある冷蔵庫の中も半分以下になった。
勿論ガス台、流しなども磨きあげられてゆく。なべ類は一箇所にまとめて収納。
ついにガス台、流し台の上には何も乗っていない状態になった。「新築の時の再現だ」
「え こんなにきれいだったんだ」「気分一新だ」感嘆と驚きの言葉が流れる。台所が一新されたのだ。
日ごろごちゃごちゃして汚いままだったので余計違いが目立つ。
私達夫婦はともに「整理整頓は不得意」(あえてきらいとは言わない)と自称するだけあって乱雑ぶりは
目にあまるものがあった。
さて、片づけを手伝っていると、いろいろ発見があった。缶詰は賞味期限が3年とか、ビン詰類は
2年のものがあったりだ。奥の方から63のナンバーのついた瓶詰めが出て来たり「うん
これは昭和63年のことだな」なんて独り言を言いながら、捨てるほうに自然に手がゆくようになった。
「もったいない」よりも品物を生かして早く使ってあげるという方向だ。
さてこの状態はいつまで続くのか。でも一瞬たりともきれいになればいい。
自分が買ったものを自分が捨てるのはなんともかわいそうで躊躇するが、他人のものを捨てるのは
客観的に見られるので、どんどん捨てられる。今度は誰か他人の家に捨てるのを手伝いにゆく気に
なった。
(1999.2.5)
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