生涯学習

 清水市で開かれた 「生涯学習のまちサミット IN 清水」 に参加した。 清水市には民間主導の清見潟大学塾というのがあって、全国的に有名である。 日立市も 「ひたち生き生き百年塾」 という半官、半民のシステムがあって、そこそこ有名?で、このサミットに招かれたのだ。 ご同勢40人がバスで乗り込んだ次第。

 百年塾の誘いで、ついつい面白半分ゆくことになった。 土曜日は事例発表、パネルディスカッションと、半日まじめに話を聞いた。 参加者は地元の大学塾の塾生も含めて450人にもなった。 主題は、官主導のいわゆる公民館活動に類する生涯学習ではなくて、 民間が主導する学習活動の事例、これからの問題点などである。

 終わってから交流会。 他府県の人たちは、民間というよりも、どちらかというと、お役所の生涯学習課といった人たちが多い。 日立の百年塾なんてのは、珍しいみたいだ。 それでも交流会は面白かった。 地元清水の人たちよりも、山形、川崎、愛知から参加した人たちと、交流できたのが、よかった。 若い役所の人たちは、それぞれ、意欲をもっていた。 でも実際に、地元で活動するとなると、 大変なんだろうな。

 これからは私見。
 そもそも 「生涯学習」 なんて言葉がよくない。 以前使われていた 「生涯教育」 よりはまだましだが、どうしても学校の延長なんて気がしてしまう。 自分がやってきたことを他人に伝え合う 「生涯相互伝承」 なんて言葉のほうが私は好きだ。 

 人間なんて、自分ひとりでは生きてゆけないんだから、相手とのコミュニケーションがうまく出来ることが、実は「生き甲斐」なんだと思っている。 普通コミュニケーションというと、 情報交換くらいに簡単に考えている人もいるが、 本来は人間同士の、人としてのかかわりあいだと思う。 生涯学習とはそのひとつの手段で、 学んで知識を増やす場ではない。 

 生涯学習の場は、一方通行ではなくて、「講師、受講生のお互いが、自分の人生を相手に流し込む場なんだと思う」 てなことを 交流会で、若い人たちに伝えていた私であった。
 
(00.2.28)

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