委員会記録

平成8年 第4回定例県議会委員会質疑速報

<福祉衛生委員会福祉部関連>

福祉部関連 特別養護老人ホームの整備について特養ホームの補助の仕組み
参考資料:平成5年度から7年度の特養ホームの補助金の実態調査結果
 特別養護老人ホームの整備について監査体制の強化と情報公開
 共同募金事業について指定寄付について
参考資料:共同募金の概要(社会福祉課提供)
衛生部関連   訪問看護の充実について 訪問看護の現状と充実対策
 脳卒中への対策について脳ドックへの助成制度創設の提案
参考資料:茨城県の脳ドックの状況と助成制度の提案
参考資料:脳ドックについて
 難病対策難病センターの医療大学付属病院内への設置を提案
参考資料:ALS患者やご家族の集会の報告
参考資料:難病対策の充実に関する誓願
参考資料:県立医療大学付属病院について
企業局関連   上水(水道水)の安全対策 クリプトストリジュームへの対策

特養施設への補助制度について

井手委員

 埼玉県や山形県で問題となった彩福祉グループ小山代表と厚生省の岡光元事務次官の贈収賄問題は、まさに福祉行政への背徳行為であり、二度と繰り返してはならない。
 茨城県における特養施設への補助金制度の現状を質した。

高齢福祉課長 特養施設への補助制度について

茨城県の特養施設への補助体制は以下の通り

総事業費:7億6000万円
基準建設費:4億4000万円
国庫補助
1/2
2億2000万円
県補助
1/4
1億1000万円
県上乗せ
1/12
3667万円
市町村補助
5000万円
借入金
2億9000万円
自己資金
4333万円
利息3.15%
内3%は県が補填

 特養老人ホームを建設しようとする社会福祉法人は、国、県より補助を受けることが出来る。

 その金額は、基準建設費の国が1/2県が1/4となっている。

 更に、茨城県においては、県の単独補助が1/12加算される。

 地元の市町村が場合によっては、補助を上乗せする場合もある。

 こうした公的な補助の基準になる建設費は、実際の建設費に比べてかなり低くなっているために、補助金と実際の建設費との差が、設置者の負担となる。

 また、国や県の補助の代わりに、制度的な補助金によって建設する場合もある。この場合は、国庫補助と重複することは出来ない。制度的補助金には、日本自転車振興会補助金(競輪)、日本小型自動車振興会補助金(オートレース)、日本船舶振興会補助金(日本財団・競艇)、日本障害者雇用振興協議会補助金、中央競馬会馬主福祉財団補助金(競馬)などがある。

 自己負担額の8割まで(総事業費から国・県の補助金をひいた額の8割、市町村からの補助金は計算外)は、社会福祉・医療事業団より低利の融資を受けることが出来る。1996年12月現在の事業団の融資利率は3.15%である。

 茨城県は、この事業団融資への利子補給を行っている。県から3%分の利子が補給される。従って、設置者が負担する事業団の利子は0.15%という超低金利となる。

 平成5年度から7年度の特養ホームの補助金の実態調査結果資料がありますのでご参照下さい。

特養ホームの資金区分

特養施設の監査体制と情報公開について

井手委員

 彩福祉法人の汚職事件の温床となったものは、行政機関の監査体制の甘さと、県民への情報公開の不足であったと思う。

  1. 社会福祉法人が、特養施設を建設する場合の入札制度はどのようになっているか?
  2. 建設業者資格のない会社が建設を受注しているような事例はないか?
  3. それに対する県の監査体制はどうなっているか?

高齢福祉課長 社会福祉法人の入札の監査体制について
  1. 建設業者の選定にっついては、厚生省の社会福祉法人に対する経理規則準則で、「一般競争入札方式が原則」と定めている。
  2. 建設業者資格のない業者が落札した事例はない。
  3. 業者選定の経過は、入札の仕方を途中では、チェックをしていない。

共同募金の指定寄付について

井手委員

 彩福祉法人の汚職事件では、共同募金の指定寄付制度を悪用して、法人税を不正に還付させていた事実が判明している。
 指定寄付とは、個人又は法人が共同募金会を通して寄付を行う際に、寄付先を特定の社会福祉法人(または更正保護法人)に指定して行う寄付。法人税上の特典があり、支払った税金が還付(控除を受けられる)される。
 本県における、現状を伺いたい。
    参考資料:共同募金の概要(社会福祉課提供)

社会福祉課長 共同募金の指定寄付について


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