首相官邸で額賀官房副長官に要望書を手渡す 写真右から:井手よしひろ県議、鈴木孝治県議、根本鉄四郎東海村議、石井啓一衆院議員、額賀官房副長官、井坂成子東海副支部長、草川公明党国会対策委員長、山口慎吾ひたちなか市議、鈴木峰造日立市議、足立寛作県議
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平成11年11月15日、公明党茨城県本部(代表:石井啓一衆院議員)の代表8名は、首相官邸と科技庁を訪ね、JCO東海事業所の臨界事故に対する国への申し入れを行いました。 この申し入れは、東海村やひたちなか市、那珂町、日立市などで公明党の各支部が行った署名運動で集まった4万2000名以上の周辺住民の声を直接政府に届けようと行われたもので、石井代表、足立寛作代表代行(茨城県議会議員)、鈴木孝治副代表(県議)、井手義弘幹事長(県議)をはじめ、地元の根本鉄四郎東海支部長(東海村議会議員)、井坂成子副支部長、山口慎吾ひたちなか支部長(ひたちなか市議会議員)、鈴木峰造日立副支部長(日立市議会議員)の八名が参加しました。 一行はまず首相官邸を訪ね、額賀官房副長官に小渕首相宛の要望書を提出。事故原因の徹底的究明や、風評被害への国の積極的な支援、原子力事故に対応できる設備、施設などの充実などを強く要望しました。 これに対して額賀副長官は、政府としても原子力の信頼回復に全力を挙げて取り組んでいくとの積極的な姿勢を示すとともに、原子力防災新法制定や国の補正予算に現地防災センター(オフサイトセンター)の整備、モニタリングポストの増設などを盛り込むことを明らかにしました。 引き続き科学技術庁に申し入れを行いました。中曽根長官の代わって斉藤鉄男総括政務次官と意見交換を行い、高度な放射線治療のできる医療機関の設置や防災県域テレビ設置などを要望しました。公明党から入閣している斉藤次官は、真っ先の党の現地調査団の事務局長として東海村に入り、政府次官に就任してからは現場で陣頭指揮を執ったった体験等を通して、地元との連携の上で原子力安全対策の強化と周辺住民の健康管理の徹底を確約しました。 井手よしひろ県議は、風評被害対策について要望。特に、即効性ある対策の必要性を強調して、年内にも実質的な補償が開始できるよう求めました。 斉藤政務次官は、一義的には民事上の問題ではあるが、国策としての原子力政策遂行上の事故であり、できる限りの努力をしていきたいと回答しました。
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東海村核燃料加工施設の臨界事故に対する要望書平成11年9月30日に発生した株式会社ジェー・シー・オー東海事業所における核燃料加工施設の臨界事故は、作業員の被ばくに止まらず、多くの県民の生命・健康を危険にさらしかねない重大な事態であり、国内ではじめて住民が避難し、31万県民が18時間にわたって屋内待避を強いられるなど、我が国の原子力史上最悪の事故となりました。加えて、今回の事故は、会社ぐるみの重大な作業マニュアル違反により惹起されたものであり、作業員個人の過失責任や、単に事業者の責任だけではなく、こうした状態を見逃してきた国の安全基準、原子力防災体制に欠陥があったといわざるを得ません。 今回の事故で、私ども茨城県民の原子力への信頼と誇りは、不信と怒りへと180度変わってしまいました。さらに、県民が被った健康被害・精神被害、そして風評被害による損害ははなはだ甚大です。 こうした現状を踏まえ、私ども公明党茨城県本部は、東海村及び周辺の市町村長並びに茨城県知事に対し、原子力防災体制の強化、健康被害・風評被害への対応など下記の要望を、延べ4万2千人以上の県民の署名を添え行いました。 貴職にありましても、要望の主旨をご理解の上、特段のご配慮をいただきたく強く要望いたします。
2.風評被害の損害賠償に対しては、国が責任をもって行うこと。 3.周辺住民の健康調査を長期にわたり定期的に行い、健康管理に万全な体制を確立すること。 4.原子力事故即応体制、危機管理体制の抜本的見直しを行うこと。
平成11年11月15日
公明党茨城県本部 代 表 |