1.県立こども病院の臍帯血の採取・保存状況
県立こども病院においては、平成9年度より、臍帯血移植治療がスムーズに行われるように隣接する県周産期センター(済生会水戸病院内の設置)で出産された方々から臍帯血の採取・保存を開始しました。
また11年度からは、採取・保存を専門的に行うため臨床検査技師を嘱託として採用しました。
8月20日現在の臍帯血の採取・保存数は、85検体です。
内訳は、患者さんとの血縁者の検体が12、非血縁者が73となっています。
当面は、平成13年度までに400の検体を保管することを目指しています。
99/8/20現在の保管数 85 非血縁者73 血縁者12
年度 98年 99年 2000年 2001年 保存数 62 162 262 400
2.臍帯血を提供したいという方への対応 臍帯血の採取の際には、血液が凝固する前に素早く清潔に採取する必要があります。できるだけ早く赤血球を取り除き、保存液を加えて液体窒素の中に保存する必要があります。この一連の作業に3〜5時間を要します。
また、採取した臍帯血の一部をHLA検査のために血液センターに運搬することになります。
こうした高度な技術と最新の機器が必要な臍帯血の採取は、どこの病院でも可能ということにはなりません。
現状では、県立こども病院に隣接する県周産期センター(済生会水戸病院内)で分娩する方から同意を得て、臍帯血を採取しています。
採取の際は、周産期センターのスタッフに負担が掛からないように、県立こども病院の専門スタッフが分娩に立ち会っています。
今後は、臍帯血の採取施設として他の協力病院の選定も検討する方向です。
3.今後の茨城県における臍帯血バンクの方向性 現時点で、「臍帯血バンク事業ガイドライン」の条件を満たす本格的な臍帯血バンクの設立は、困難な状況にあります。
今後は、「日本さい帯血バンクネットワーク」の中の、移植登録機関として登録していくこととなります。
臍帯血バンク事業ガイドライン 県立こども病院の現状 採取・保存件数 年間400個 年間100個 採取施設 年間400個に見合う施設 1カ所(県周産期センター) 会計の独自性 独立性を保つ 委託費のため独立性が保てない 代表者 明確であること 不明確 茨城県における臍帯血バンク準備事業
![]()