Copyright Yoshihiro IDE (e-mail:master@y-ide.com) 最終更新日:1999/Sep/4 
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介護保険の負担を試算みると

 98年12月の臨時国会で、介護保険法案が成立し、2000年4月1日より施行されることになりました。

 厚生省などが集計した数字を元に、保険の負担を試算してみます。

 65歳以上のお年寄りの(一号被保険者)の、毎月の保険料の平均は全国で2885円です。ご夫婦での毎月の保険料は5770円程度になります。年間では、69240円となり、7万円程度の負担が毎年加わることになります。

 40歳から65歳未満の二号被保険者は、加入している医療保険の種類によって負担が違ってきます。

 一般の企業のサラリーマン(健康保険組合加入者)は、扶養家族分も含めて1950円が保険料となります。実際には、給料月額に0.88%程度を掛けたものが保険料となり(平均で3900円)、会社(事業者)が、半額以上を負担することになります。この金額には、扶養家族の分も含まれていますので、サラリーマンの被扶養家族は保険料を納める必要がありません。

 自営業者や農家など国民健康保険の加入者は、一人1300円程度の負担となります。保険料負担は2600程度となりますが、半額は国が負担することになりました。ご夫婦二人では2600円程度の負担となります。国保保険料(国保税)に介護保険分を上乗せして、国保分と一括して納めることになります。

 介護保険の被保険者(第2号被保険者)を40歳以上としたため、広く薄く負担をしてもらうという保険方式のメリットが活かしきれず、中高齢者の費用負担増大が懸念されます。特に、65歳以上の高齢者の場合、事業者や国庫からの負担もなく、医療保険のような所得による免除措置(所得によって5段階または4段階の保険料が設定され、所得の低い方は標準的な保険料の半額の保険料が適用されます)や被扶養家族の場合の免除もないため、保険料全額を支払う必要があります。

 更に、低所得者や身体や精神に障害がある方、さらに、実際に寝たきりになっている方なども、保険金を払い続ける必要があります。庶民の新たな負担増と、自治体などの負担増が懸念される制度となっています。

介護保険の負担試算



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