1996年5月31日、国際サッカー協会(FIFA)の理事会で2002年ワールドカップの日本・韓国共同開催が決定した。 ワールドカップの茨城県への招致に関しては、いち早く県立カシマサッカースタジアムでの開催に向けて県民上げての運動が高まっていた。 日韓共同開催が決定した現在、そのカシマサッカースタジアムの具体的改修計画が大きな注目を浴びている。 茨城県サッカー協会や地元鹿島市から、「現スタジアムを改修するのではなく、新しいサッカー場を建設した方が良いのではないか」との要望や意見が寄せられた。 県は、カシマサッカースタジアム整備検討委員会を設置し、改修か新築か、その具体的な整備計画を検討することになった。 このページでは、ワールドカップの招致が、鹿島地域の地域振興への果たす役割を確認していきたい。
資料提供:茨城県企画部地域振興室計画調整課
カシマサッカースタジアム整備検討委員会 |
スポーツ(サッカー)を核とした地域振興の効果
Jリーグ「鹿島アントラーズ」の発足を契機とした鹿島地域の変化を実績として踏まえながら、スポーツ(サッカー)が地域振興に及ほす効果を整理すると以下のとおり。
Jリーグ「鹿島アントラーズ」の発足とその後の鹿島地域
(1)経過
(2)Jリーグの鹿島地域への波及効果
スポーツ(サッカー)が地域振興に及ほす効果
(1)社会的効果
@地域コミュニティ形成効果
A地域アイデンティティ形成効果(地域個性形成)
B他地域との交流促進効果
C人的育成効果
D都市基盤の充実効果
Eスポーツ活動の活性化
(2)経済的効果
@都市的インフラ整備効果
A観光消費型産業の振興効果
地域住民のスポーツ(サッカー)に対するかかわり方とその効果
@スポーツ(サッカー)を「実践する」
Aスポーツ(サッカー)を「みる」
Bスポーツ(サッカー)を「支援する」
・地域住民の連携、住民・企業・行政の連携、住民間の連帯感の高まりなど
・住民の地域への帰属意識の高まり=郷土への誇り、愛着
・スポーツの地域におけるシンボル化
・地域からの情報発信による知名度・イメージの高まり
・国内外の地域との人的交流促進
・スポーツ競技者、スポーツ指導者、ボランティア、地域活動のりーダーなどの
・人材育成
・スポーツ施設及び周辺関連として、公園、アクセス道路・交通機関、街並み景観などの整備促進
・青少年の健全育成
・スポーツ施設、交通体系など
・入り込み客数の増加などによる観光消費や宿泊
かかわり方を3分類して、それぞれの効果を明らかにする。
・個人の余暇時間の充実、健康増進
・参加することによる人的交流、連帯意識の形成
・青少年の健全育成
・スポーツ人口の拡大
・競技チームの活躍による地域情報発信と地域イメージの向上
・競技チームの応援による住民の連帯意識、人的ネットワークの形成(応援団、スポーツボランティア)、郷土意識の高まり、愛着
・関連消費産業への波及(関連グッツ販売、飲食など)
・交通体系等のインフラ整備
・国内外との地域間交流
・住民・企業・行政一体の地域おこし
・競技参加者と支援する者との人的交流
・ボランティア活動などをとおしての住民参加及び人材育成