ハレアカラのバイクダウンヒル

昨年(1998年)のマウイではこれまで行っていなかったハレアカラ火山の自転車下りに挑戦した。
たまたま私が行った直前に、葉子の両親が来て、ハレアカラの自転車下りをしたとのことで、「それでは今度は自分の番だ」ということになった。

葉子は両親と行ったので、今度は行かないというし、雅人は尻が痛くなるからと敬遠して結局は自分一人になった。「大丈夫?」と心配してくれるが、「自転車はいつも乗っているから」と平気だ。下は夏着、順に重ね着をして一番上は防寒具がいいとアドバイスしてくれる。事前に予約をとっておいてくれる。

さて、当日は朝8時に集合だ。実は日の出を見るツアーもあるが、これは朝がめちゃ早いのでやめ、日中のコースにする。朝キヘイは風と雨。「あれれ、これはだめだ」「山の上はきっと晴よ」ということで、とにかく出かける。街の中の出発点はダウンヒルバイクの会社の駐車場だ。まだだれも来ていない。予定時間を30分も過ぎたころ、ホテルを回ってきた送迎用バンが到着。お客は総勢15人ほどにもなった。

これを2グループに分けることになった。2グループ目は見たところ東洋系ばかりになった。といっても日本人は自分一人だけだ。バンの中で話し合ってみると、台湾からの家族5人、中国系アメリカ人の若夫婦、それに私。合計8人。男女4人ずつだ。ガイドのお兄ちゃんは英語で早口で話す。なんとか大体わかる。山頂まで小1時間。途中日の出ツアーのグループがどんどん降りてくる。道路は3年前に来た道なのでおおよそ見当がつく。

山頂はちゃんと晴。風も強いが、気温は3度くらいか。やっぱり寒い。ゆっくり景色を見る間もなく、15分ほどで、滑降の準備に入る。自転車はバンにつけたトレーラーで運んだのを使う。太い車輪のアメリカンスタイルの自転車だ。ハンドルの位置が高くて、手首が痛い。ヘルメット、防寒具、手袋は貸してくれる。

先頭がガイドのお兄ちゃん。がっしりした体格。それから順にどうも体重の軽そうな人から並べてゆく。私は5番目になった。途中追越は厳禁だ。走ってみると下り坂は、体重があるとどんどんスピードが出てしまう。最初の女性が遅くて、列がつまってしまう。もっとスピードを上げるとスリルがあるのにと思いつつ、抜けないのでどうしようもない。

なるほど東洋系だけ集めたのは、人種問題ではなくて、体重で選んだのだと理解ができた。途中景色を横目で見ながら冷たい風の中を降りて行くのはなんとも気持ちがいい。先頭がガイドの兄ちゃん、最後がバンという順で、監視しながら安全に降ろしてゆく。途中走行中は絶対車の追い越しもさせない。一度追い越す車をガイドの兄ちゃんがかんかんになって怒って止めたりした。1時間強下がってくると、クラという部落に到着。

そこで、小休止。防寒具を回収し、サンドイッチの昼食になる。花がいっぱいの庭を見ながら、ジャンボサイズのサンドイッチを食べる。1時間の休憩のあと出発。これから下りもゆるやかになる。ワカアオを経由してパイアへの道になる。だんだん気温があがってきて1枚ずつ脱ぐことになり、途中Tシャツ、半ズボンになってしまう。

パイアという小さな町で終了。心地よく疲れる。自転車を回収し、バンに乗って出発点にもどる。解散は1時半だった。尻も痛くならなかったし、天気も上々。楽しく健康的なツアーだった。


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