2019年の観測日誌(前月の観測記録から)

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○2019年の観測日誌

  観測の記録
1月  日本付近は、東谷の気圧配置が続きました。低気圧は関東地方から離れて通過することが多く、晴れて乾燥した天気が続きました。このため、月の降水量は6.0mm(平年比12%)と、平年よりかなり少なくなりました。反対に、月の日照時間は237.0時間(平年比124%)と、平年よりかなり多くなりました。
2月  東日本から西日本にかけては冬型の気圧配置は長続きしませんでした。特に、上旬後半から中旬にかけては本州南岸を低気圧や前線が通過しやすくなり、曇りの日が多くなりました。寒気の南下が弱く、南から暖かい空気におおわれて、月平均気温は6.3℃(平年比1.7℃)と平年よりかなり高くなりました。
3月  高気圧と低気圧が交互に通過し、天気は周期的に変わりました。日本付近で、低気圧が発達することが少なかったため、降水量は87.0mmと平年より少なくなり、12月以来4か月連続して降水量の少ない状態が続いてます。また、月平均気温も8.9℃と平年より1.7℃高くなり、昨年10月から気温の高い月が続いてます。
4月

 引き続き、高気圧と低気圧が交互に通過して天気は周期的に変わりました。また、降水量も77.0mmと平年より少ない状態が続きました。上旬に寒の戻りがあったことから、平和通りの桜は3月26日の開花から4月7日の満開まで12日かかりました。これは、観測開始以来2番目に長く、昨年の3日よりも9日長くなりました。

5月  低気圧は日本の北と南を離れて通過することが多く、本州付近は高気圧におおわれて晴れる日が多くなりました。また、下旬には南から温かい空気が流れ込み、気温が高くなりました。月平均気温は17.7℃と平年より1.6℃高くなり、日照時間も259.9時間と5月としては観測史上最多になりました。
6月  太平洋高気圧の北への張り出しが弱く、梅雨前線は日本の南海上に停滞しました。日本付近で偏西風が南に蛇行しやすく、上層に寒気が入って大気の状態が不安定になり、にわか雨の降る日が多くありました。このため、月降水量は228.0mm(平年値165.1mm)と、2018年9月以来9か月ぶりに平年を上回りました。
7月  下旬の前半にかけては、寒冷渦と本州の南に停滞する前線やオホーツク海高気圧からの冷たく湿った気流の影響で曇りや雨の日が続き、気温が低くなりました。月の終わりには、太平洋高気圧におおわれて気温が高くなったものの、月平均気温は22.8℃と平年より0.2℃低くなりました。7月の平均気温が平年を下回ったのは、2007年7月の21.6℃以来12年ぶりのことです。
8月  中旬にかけて下層に暖気が入り、気温の高い日が続きました。このため、月平均気温は26.5℃と平年より1.6℃高くなりました。また、下層の暖気の影響で気温が下がらず、最低気温の平均は23.9℃、熱帯夜の日数は10日と、いずれも観測開始以来3番目に高い(多い)記録となりました。
9月  暖かい空気が入りやすく、高気圧におおわれて晴れる日が多かったことから、上旬と下旬を中心に気温が高くなりました。このため、月平均気温は23.2℃(平年比+1.4℃)と、平年よりかなり高くなりました。また、9日に台風第15号が千葉県から茨城県南部を横断し、関東地方南部で猛烈な風が吹きました。日立市役所でも、9日07時42分に最大瞬間風速30.56m/sの北東の風を記録しました。
10月  日本の南東海上で太平洋高気圧の勢力が強く、南から暖かく湿った空気が流れ込みやすかったことから曇りや雨の日が多くなりました。また、気温も平年より高い日が多くなりました。12日には関東地方を横断した台風第19号の影響で、25日には上層に寒気を伴った低気圧の影響で100mmを超える雨が降りました。この結果、月降水量は332.5mm(平年比192%)と平年よりかなり多くなりました。
11月  上旬から中旬にかけては、移動性高気圧におおわれて晴れる日が多くなりました。しかし、21日に高気圧が東へ抜けた後、日本の西側が上層の気圧の谷場となり、本州付近の上層では西南西からの流れが続くようになりました。この影響で、日立市では22日から28日にかけて曇りや雨の日が続きました
12月  冬型の気圧配置は続かず、低気圧や前線が本州の南と日本海を頻繁に通過し、天気は短い周期で変わりました。晴れる日が続かなかったことから、月の日照時間は138.4時間(平年比75%)と平年よりかなり少なくなり、12月の日照時間としては観測開始以来最も少なくなりました。

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更新日 20/01/15
名前 日立市天気相談所