田辺選手は、女子柔道が正式種目になったバルセロナ五輪でも銀メダルを獲得したが、微妙な判定負けで金を逃した無念さからか、悔しさがあふれた表彰台だった。
その後、一度引退、二年近いブランクを経て九四年秋に復帰し、年齢的にメダルは難しいとの見方もあったが、そんな予想を見事にはねのけた。
オープン競技であったソウル五輪でも、銅メダルを獲得しており、3回のオリンピックで連続メダル獲得の快挙を成し遂げた。
また、田辺選手は、7月25日には筑波大学大学院の学位を取得することになっている。
ミキハウスの柔道部に所属しながら、筑波大学の社会人特別選抜コースに入学し、勉学と柔道を両立してきた田辺選手。修士論文のテーマは、「女子柔道選手における有酸素的作業機能と左室形態」という専門の知識を活かしたものであり、論文の評価も高いという。
金メダルは逃したものの、不屈の青春に拍手をおくりたい。
2回戦
田辺 陽子(ミキハウス 1分28秒) 内また エルテル(ドイツ)
3回戦
田辺 陽子(ミキハウス 2分27秒) 内また ハウェイ(英 国)
準決勝
田辺 陽子(ミキハウス) 優 勢 エソンブ(フランス)
決勝
ウェルブルック(ベルギー)3分58秒 内また透かし 田辺 陽子
ご意見・情報をお送りください(Email y_ide@jsdi.or.jp)
Copyright Yoshihiro IDE (e-mail:y_ide@jsdi.or.jp)