日立の穴 第29号

−平潟の民宿でとれたて魚に舌つづみ−

平潟港といえば茨城県最北端の港。ちょうど寒流と暖流のぶつかるところで、寒いところ
の魚と暖かいところの魚どっちも水揚げされるんですって。また、あんこう鍋でも有名で
すね。港のすぐ近くにはそんな新鮮な魚を使った料理が味わえる民宿があるのです。




MARK

外観 民宿『やまに郷作』さんは、元々は魚の中卸しを生業としていました。創業者の名前が「やまに郷作さん」というのかと思ったら、ご主人の篠原さんいわく、「『やまに郷作』の"やまに"は印、"郷作"は屋号です」とのこと。名字より屋号の方が通りがよかった土地柄なんですね。
民宿を始めたのは昭和45年。お隣のいわき市勿来(なこそ)に、海水浴に来るお客さんがあふれて、その受け入れ先として夏だけの民宿をスタートしました。その時いっせいに民宿を始めたのが10軒ほど、7年前には温泉が出て、今では一年中新鮮な魚料理と温泉が楽しめる民宿が軒を連ねるまでに。

そして、平成8年11月にリニューアル。民宿その外見は「高そうと思って帰っちゃったお客さんもいました」というほど、民宿というよりは、旅館といった趣です。でも、地魚をふんだんに使ったお料理がついて、1泊平日8000円、休日は10000円というお値段。中卸しをしていたため、平潟漁港で揚がった魚を直で買い付けできるから、安くて新鮮な魚が手に入るんですね。

また、気軽に利用できる「温泉パック」もおすすめ。毎日11:00〜14:00の間、温泉入浴と魚料理付きで4000円、5000円、6000円のコースがあります。
さらに、宴会の利用も可能。日帰りだけじゃなく、泊りがけの宴会も多いとか。あんこう鍋は一人前2000円。あんこうは冬だけかと思ったら、なんと一年中水揚げされているそうです。「舟盛りが怖いっていうお客さんがたまにいますよ。なんか後ろをむいて食べているから、聞けばどうも目が怖いらしい(笑)」

魚 目と鼻の先にある平潟漁港で水揚げされる魚は、築地では常陸魚といって高級なんだそうです。
漁って朝早いイメージがありませんか?ところが、平潟漁港では漁船が漁から戻るのは12:00くらいから16:00くらいの間。「なんでかっていうと、翌日の築地のせりに新鮮なものを出荷するために他の港に比べて遅いんです」とのこと。だから、その時間に行けば、水揚げされたばっかりの魚を目の当たりに出来るわけです。
観光客がうろうろしてても、全然問題ないそうなので、本物の魚をぜひ見てみて。子どもを連れていくのもいいかもしれませんね。水族館よりもリアルな体験できますよ、きっと。

オーナー 「予約が遅くなりましたね。以前は1ヶ月前に予約するお客さんが多かったですが、最近は間際になっての予約が増えました」思い付いたら電話して、予約が取れたら、高速道路に乗ってびゅーん。交通事情が良くなって、そういったことが出来るようになったこともあるのでしょう。そして、余暇の使い方がうまくなっているんでしょうね。「あとは、ここで高速道路から降りてもらうようにしなくちゃね。お客さんがそのまま通り過ぎて行かないように」

自然がたくさんあって、海の幸がたっぷりで、温泉もある。魅力的な要素はいっぱいなのに、なんだかアピール不足なのかなあ。近くに住んでいても、あまりよく知らないって言う人多いのでは?宴会にもバッチリな eatable a thousand kind of fish なこんな場所、内緒じゃもったいない。





MAP
319-1704 茨城県北茨城市平潟273
Tel : 0293-46-1178

BACK NUMBER
Back Home

Last modified 1/22/99  Maintained by jsdi