日立の穴 第21号

−北茨城に素敵なクッキー屋さん発見!!−

北茨城は日立からちょっと離れた街。隣はもう福島県。ここに以前から気になっていた
クッキー屋さんがあるのです。なんでも”カントリーライフセミナー”なるものを開講し
ているのだとか。ただのクッキー屋さんではなさそう。どんなところなのでしょう?  


『オレンジの丘クッキーハウス』は、代表の及川徳江さんが退職後にはじめたところ。37年間、生活改善の関係の仕事をしていたこともあって、そこで得た知識を生かして何か出来ることを、それで思い付いたのがクッキーだったのだとか。そして同時に、ただクッキーを作って売るだけでなく、いろんな人に知識や技術を教えたり、教えられたりする交流の場を設けたいとセミナーも始めたのだそうです。自宅の敷地に、山小屋風のお店兼セミナー教室の建物を建ててオープンしたのが3年前。
豊かな緑に囲まれた環境、素材を吟味したクッキー。そして、セミナーを通じての人と人とのふれあい。モットーは、「自然・健康・交流」だとおっしゃる及川さん。

Welcome おじゃました時は、ちょうどセミナーの開講中でした。若い女性や主婦、熟年のご夫婦まで、約10人程のセミナー参加者の方たちが、木で出来た人の形のような物に色を塗っています。今日のセミナーは「トールペインティング」で、ドアプレートを作るのだとか。みなさん、真剣かつ和気あいあいと楽しそう。
毎月第2週に開かれる”カントリーライフセミナー”では、クッキー作り、パン作り、ちぎり絵など様々な企画があるのだそう。「セミナーの参加者は大体10名前後ですね。多い時で20名ぐらいかな。女性が大半なので、もっと男性に参加してもらいたいんですが」7、8月には親子で参加するのにぴったりのセミナーも企画しているのだそうです。

団体でのクッキー作りセミナーの申込も受け付けているのだそうです。でもせいぜい20人位までにしてもらっているとのこと。石造りのかまどでクッキーを焼く体験はそうそう出来るものではないですよね。「皆さんなかなかユニークなアイディアを持っていらっしゃいますよ。クッキーにニンニクを入れてみようとか、レンコンクッキーにしてみようとか。発想が素晴らしい」と及川さん。けれど、そういうのは変という固定概念にしばられず、おもしろそう、やってみようという柔軟な気持ちで受け入れる方も素晴らしい。

石造りのかまどで薪を燃やし焼き上げるクッキーは絶品。表面はカリッとして、中がサクサク。あまり甘くなく後を引くおいしさ。そして、健康を考え、安心して食べてもらいたい、という及川さんの気持ちが素材にも表れています。
オレンジクッキーには地元でとれるみかんとアマランサスが入っています。この辺りはみかんの採れる北限なのだそうです。アマランサスとは中南米原産の穀類で、カルシウムや鉄などのミネラルが豊富。しかも食物アレルギーを起こしにくい優れもの。
ワカメ入りクッキーは、わかめの粉末をクッキー生地に混ぜ込み焼いたもの。北茨城の名産を生かしたクッキーです。

そんなに売れなくていいと思って始めて、3年経った現在、生産量は月に大体200〜300箱。クッキーは『オレンジの丘クッキーハウス』以外に、常磐自動車道中郷上り売店や鵜の岬などでも買えます。電話やFAXなどでの通信販売も承っているとのこと。また、岩井市の恐竜館や北茨城市の天心記念五浦美術館から土産物としてオリジナルクッキーの依頼があり卸しているんだそうです。

クッキー作りだけでなくセミナーの企画や準備なんかもやらなくちゃいけないし、とても忙しい毎日だろうなあ。疲れませんか?「疲れます(笑)。休みたいと思いますよ。主人にも言われるんです。そんなに無理してどうするんだ、って。けれど、やっぱり楽しいんですよねえ」とニコニコ。「無理のない範囲で新しい人との交流を広げて行きたいですね」
いうなれば第2の人生かもしれない、けれど第2の人生なんて言葉は失礼にあたるくらいのバイタリティー。Doing What you wanna do のバイタリティーはいつまでも持っていたいですね、及川さんのように。


319-1557 茨城県北茨城市中郷町松井776-2
tel&fax : 0293-42-1300
営業時間:AM9:00〜PM6:00
営業日:毎月第2週の日〜土曜日


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