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いばらきのIT戦略
<私の提案>
いばらきブロードバンドネットワーク構想
県主導で超高速大容量の光ファイバー網を整備

高速大容量2.4ギガの光ファイバー網、県内主要都市と東京直結の幹線整備

 IT革命を実現するには、超高速大容量の光ファイバー網(仮称:いばらき情報ブロードウェイ)を整備する必要があります。
 この超高速大容量情報通信基盤が実現すれば、新たな産業の発展や県民サービスの向上が図れます。
 いばらき情報ブロードウェイの整備主体は、県(または県主導の第3セクター)が行います。県内の主要都市間を大容量2.4Gbpsの光ファーバーで結びます。市町村や民間事業者が、いばらき情報ブロードウェイと接続しやすくするためには、15〜18カ所程度のアクセスポイントを整備する必要があります。情報の安全性を確保するためには、幹線の複線化やループ化、8の字化などの路線の検討も必要になります。光ファイバーの総延長は650キロ程度になると計算されてます。

 岡山県や福岡県が行っているような、県内の基幹線整備だけに止まらず、東京に近接するという地理的メリットを活かし、東京直結の基幹線を整備することを提案します。
 具体的には、地域インターネットインクチェンジ(地域IX)をいばらき情報ブロードウェイのネットワークセンター(NOC)内に整備し、県域内の情報のやりとりの高速化・大容量化をはると共に、東京を始め全世界への情報アクセスを効率的に行います。
 地域IX整備と共に、東京に一極集中している国際インターネットエクスチェンジ(IX)を、茨城に誘致することを強力に進めます。
 茨城県には、阿字ヶ浦と北茨城市に5本の海底ケーブルが陸揚げされています。(3本が稼働中、2本は建設中)
 こうした情報基盤を活用し、情報の安全保障(情報処理の分散化)の上からも、茨城県は地震や自然災害が少なく、東京から適度の距離がありますから、立地最適地になると考えられます。

 いばらきブロードバンドネットワークのネットワーク管理センター(NOC)は、2カ所に分散します。1カ所は、茨城地域IXと併設します。高速道路ICに直結し、将来的には飛行場(百里飛行場)にも程近い友部地域(茨城中央工業団地内)に設置することが望ましいと考えます。
 さらに、ミラーNOCは、海外へのゲートウェーも兼ねて日立市内に設置することを提案します。この地域も高速道のICに近く、海底ケーブルの陸揚げ地2カ所の中間地点となります。機械産業・原子力産業の集積やサイエンスフロンティア21構想も進んでおり、立地好適地です。
 県南部には、つくばスマートコリドール構想を具体的に展開します。つくばWAN構想とともに、つくば地域は国内有数の電脳地域に整備されるはずです。
 いばらきブロードバンドネットワークの基盤整備の予算は、IX整備を除いて20億円程度の予算が見込まれます。茨城県の将来を見据えて、優先的に配分されるべき予算であると確信します。

 整備されたいばらき情報ブロードウェイは、地方自治体や教育機関、福祉団体などの公益法人、NPOなどには無料で公開します。ブローバンド事業者、CATV事業者には、無料または最低限の料金で使用できるようにすべきです。

 また、いばらき情報ブロードウェイは単なる基盤整備、ハード面での整備で止まってはならないと思います。
 電子自治体を構築するためには、インターネットにアクセスしている人が本当に本人なのかどうかを証明する「認証」という作業が重要になります。こうした「認証」基盤は、いわば印鑑証明書のような役割になりますから県や市町村などの地方自治体が役割の担うのが自然な姿だと思います。
 個人情報の保護(情報のセキュリティー)をどのように守るかといった課題や、入札の際などに第三者の証明をどのような形で保障するか(公証)などの課題もあります。
 こうした市町村や住民、企業などの電子行政手続きや電子取引に共通して使えるシステムに基盤も整備する必要があります。ハードウェアの整備とともに、共通ソフトウェアの構築にも全力を挙げるべきです。

 この計画は、早急に具体化されるべきです。
 橋本茨城県知事の決断により、平成13年度の補正予算に、いばらき情報ブロードウェイの調査費が認められました。平成14年度中の構想具体化が決定したわけです。

 このページでは、今後さらに詳細ないばらきのIT戦略への提案をさせていただきます。
 あわせて、県のIT戦略会議の経過や様々な市民運動の展開などをレポートしてまいります。
 県民の熱き思いを結集して、IT立県・いばらきを築いていきたいと思います。
 皆様のご意見・ご批判をお待ち致します。

茨城県議会議員 井手よしひろ
2001/6/1第一稿・10/22第二稿


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