イトヨ紹介

 イトヨは、体長約5〜6cmのトゲウォ科の魚頴で、背中や腹などに鋭い棘を持っています。一生を淡水で生活する陸封型と産卵期以外を海水で過ごす降海型に分けられます。
 陸封型のイトヨは、一般にきれいな湧き水(水温約15℃)などの限られた場所に生息しています。日本では、北海道、青森、福島、栃木、福井などに少数分布しています。食性は、典型的な肉食性で、水生昆虫や小型の甲殻頴などを餌としています。
 産卵期は、一般に4〜7月頃、ときには9月以降までずれ込むこともあります。雄は、砂泥底に水草片などを集めて鳥の巣のような巣を作り、雌に対して「ジグザグダンス」と言われる一種の求愛行動をとって巣穴の中へ導き、産卵させます。産卵後、雄は、胸ビレを使って巣の中へ新鮮な水を送り込み、稚魚が泳ぎ出す(約10日間)まで子育てに専念します。

 泉ヶ森(泉川)のイトヨについては、いつの頃から住み着いたのか正確な記録がないので知られていません。少なくても半世紀はど前には生息していることが確認されています。ひょっとすると万葉の時代から生息していたのかもしれません。
 昭和40〜50年代には、地元の高校の生物の先生方で、定期的に調査をし、できるだけ外部には捕獲されないようにするために発表を控え、保護してきました。
 陸封型イトヨは、捕獲してペットショップヘ売る業者が後を絶たないため、各地で天然記念物に指定され、保護されています。しかし、湧水括れの進行とともに生息域も減少の一途で、場所によっては絶滅の危機にさらされています。

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