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作 かば
その男の墓にはただ一言刻まれている――神を恐れよ――と。
と言っても、彼は聖職者だった訳ではない。神に仕えていたことは確かだが、彼だけのやり方で神に仕えた。
実業家だった彼はある日、神の声を聞いて宇宙植民に私財のすべてを投じたのだ。
まだ国際共同で月面に恒久有人基地を建設している時代だったために周りの人間はいぶかしんだが、彼は真面目な顔をして答えた。
「神は怒っておられる。もっと広がらなければならないのに、地球にばかり集まっている」と。
彼の言葉を真に理解できた人間はいなかったが、今日では年間百万の人間が宇宙に移り住んでいる。
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自作のうち、一番短い方の小説です。
未来史シリーズでは重要な人物なので、ぜひまた書いてみたいと思っています。
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(07/12/17 制作)
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