親子の会話

作 かば

「ねえ、お父さん。昔『戦争』があったってホント?」
 少女が父親に尋ねた。
「ああ、本当だよ。人類は何百年も何千年も戦争をしてきたんだ」
「どうして?」
「うーん、難しい質問だね。土地を取り合って戦争になることもあったし、その土地にあるものを巡って戦争になることもあったんだ。そうそう、お互いに信じているもののせいで戦争になることもあったんだよ」
「ふーん」
 父親が説明すると、少女は分かったような分からなかったような顔をした。自分でも戦争について考えているようでもあった。
「ねえ、どうして誰も止めさせなかったの?」
「もちろん、止めさせようとした人はたくさんいたよ。戦争をしたのと同じくらい話し合いもして、約束もしたんだ。ただ、それでも戦争になってしまうことがあったんだ」
「じゃあ、意味がなかったの?」
「そんなことはない。戦争を止めようと思う人がたくさんいたからこそ、お父さんも君も今ここにいることができるんだよ」
 父親は娘に熱心に説明した。
「あんなにきれいな星なのにね」
「そうだよ。あの星で戦争してたんだ」
 二人はそう話しながら、いつまでも青く輝く地球を見つめていた。


 未来にはこのような会話が実際に交わされるようになっているでしょうか?
 ありきたりの話なものの、実現してほしいという願いを込めて残してみました。
(02/05/18 制作、07/02/12 再修正の上再掲載)

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