25日、寒冷渦が北海道の東へ抜けた後、上層の気圧の尾根が進んでくるとともに下層へ暖かい空気が入ってきました。つくばにおける高層観測の結果を見ると、高さ1500m付近(850hPa面)の気温は24日09時の15.8℃から25日21時には17.8℃まで上がりました。850hPaの気温はそれほど高くなりませんでしたが、晴れて強い日射が照り付けたことから、関東地方では内陸部を中心に気温が上がり、最高気温が35℃を超えた所がありました。関東地方各地の最高気温は、栃木県佐野で36.4℃、千葉県牛久で35.5℃、群馬県桐生で35.4℃など、7地点で最高気温が35℃以上となりました。
茨城県内でも、古河で最高気温35.2℃、大子で34.4℃、下館で33.5℃を記録するなど、15観測点のうち日立会瀬、北茨城、高萩を除く12地点で最高気温が30℃を超えました。また、日立会瀬、北茨城を除く13地点では今年の最高気温となりました。
日立市役所における気温の推移を見ると、日の出とともに気温が上がり始め、7時30分には気温が25℃を超えました。その後も気温は上昇を続けて、11時56分には最高気温28.9℃を記録しました。これは、5月16日に記録した最高気温28.4℃を抜いて、今年の最高気温となりました。最高気温を記録した後も、気温は27℃前後で推移しました。15時前に風向が東北東に変わると気温は下がり始め、16時前には25℃未満となりました。その後も、夜にかけて気温は徐々に下がっていきました。
日立市内の気温を見ると、すべての地点で最高気温が25℃を超えるとともに今年の最高気温となりました。最も気温が高かったのは西部支所の30.2℃(11時18分)で、日立市内で今年初めての真夏日となりました。なお、日立市役所よりも南にある諏訪広場と南部支所では、他の地点ほど気温は上がりませんでした。諏訪広場の最高気温は26.6℃、南部支所の最高気温は27.5℃で、今年に入っての高い方からの順位は、それぞれの地点の第4位と第5位でした。
●今年の最高気温(℃)の記録 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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●参考:つくばにおける高層観測の気温(℃)
高さ(気圧) | 22日 09時 |
22日 21時 |
23日 09時 |
23日 21時 |
24日 09時 |
24日 21時 |
25日 09時 |
25日 21時 |
26日 09時 |
5500m(500hPa) | -6.9 | -8.2 | -8.3 | -3.3 | -9.5 | -7.0 | -8.5 | -5.9 | -7.1 |
1500m(850hPa) | 13.4 | 15.6 | 15.2 | 15.0 | 15.8 | 17.2 | 17.6 | 17.8 | 18.8 |
●6月25日の気温と風向の推移(10分値)
●6月25日14時と16時のアメダスによる気温と風の分布
●参考:6月25日09時の地上天気図と500hPa面高層天気図
Amagai Daizo