21日から22日にかけて、上層の高気圧が本州上をゆっくりと東へ進みました。また、地上では日本の南に中心を持つ高気圧が、本州付近を広くおおいました。このため、下層から上層まで暖かい空気におおわれるとともに、よく晴れたことから全国的に気温が上がりました。21日は東北から九州地方にかけて、27地点で最高気温が30℃以上の真夏日となりました。22日にも、東北から東海地方にかけての28地点で真夏日となりました。つくばにおける高層観測の結果を見ると、高さ1500m付近(850hPa面)の気温は20日09時の7.0℃から21日21時には17.3℃まで上がり、暖気が入ってきたことを示しています。
21日の関東地方各地の最高気温は、群馬県館林で29.8℃、埼玉県秩父で29.1℃、鳩山で28.9℃など、56地点で最高気温が25℃以上の夏日となりました。また、22日の関東地方各地の最高気温は、群馬県館林で32.1℃、茨城県大子で31.1℃、群馬県桐生で31.0℃など、67地点で夏日に、その内16地点で真夏日になりました。
茨城県内でも、21日の最高気温は大子で28.0℃(14時20分)、古河で27.7℃(14時42分)を記録するなど、15観測点の内北茨城と高萩及び龍ヶ崎を除く12地点で最高気温が25℃を超えました。また、7地点すで今年の最高気温を記録しました。22日の最高気温は、大子で31.1℃(13時16分)、下館で30.2℃(14時59分)を記録するなど、15観測点全部で最高気温が25℃を超えるとともに、今年の最高気温を記録しました。
日立市役所における気温の推移を見ると、8時前に南西の風に変わるとともに気温が上がり始め、11時前には気温が22.8℃まで上がりました。その後、南の風に変わり気温は2℃程下がりました。その後も、一時的に気温の上がる時はありましたが、15時過ぎににかけて21℃前後で推移しました。16時を過ぎると南西の風に変わるとともに気温が4℃近く上がり、16時35分に最高気温25.3℃を記録しました。これは、今年初めての夏日(最高気温25℃以上の日)で、夏日初日としては平年(5月9日)より18日早く、昨年よりも5日遅くなりました。22日も日の出とともに気温が上がり始め、8時前には20℃を超えました。しかし、風向が南南西から南南東であったため、関東地方の他の地域ほどは気温が上がらず、日最高気温は25.7℃(12時30分)と、前日とほぼ同じ気温でした。
日立市内の気温を見ると、北部消防署と諏訪広場を除いて、21日または22日に気温が25℃以上となりました。また、7地点すべてで今年の最高気温となりました。日立市内で最も気温が高くなったのは、22日の西部支所の日最高気温27.2℃でした。なお、諏訪広場と南部支所は、22日よりも21日の方がわずかに気温が高くなりました。それ以外の5地点は22日の方が気温が高くなっています。
●今年の最高気温(℃)の記録 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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●夏日初日の記録(日立市役所)
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※順位は、1961年から2018年の統計。
●参考:つくばにおける高層観測の気温(℃)
高さ(気圧) | 19日 09時 |
19日 21時 |
20日 09時 |
20日 21時 |
21日 09時 |
21日 21時 |
22日 09時 |
22日 21時 |
23日 09時 |
5500m(500hPa) | -18.0 | -18.5 | -19.5 | -18.3 | -11.6 | -12.2 | -13.0 | -12.2 | -12.5 |
1500m(850hPa) | 7.1 | 11.8 | 7.0 | 8.6 | 15.1 | 17.3 | 15.4 | 14.6 | 11.6 |
●4月21日から22日の気温の推移(10分値)
●4月21日15時と22日14時のアメダスによる気温と風の分布
●参考:4月21日と22日15時の地上天気図及び21日と22日09時の850hPa面高層天気図
Amagai Daizo