2月21日、冬型の気圧配置が強まり北西の季節風が強く吹く

 20日の夜に本州付近を東へ進んだ上層の気圧の谷は、21日の朝には関東地方の東で深まり、これに伴って日本付近では冬型の気圧配置が強まりました。このため、関東地方では上層の気圧の谷が通過した20日夜から21日未明にかけてと、21日昼前から夕方にかけて北西の季節風が強く吹きました。島しょ部を除いた各地の最大瞬間風速は、栃木県那須高原で28.4m/s、千葉県成田で24.7m/s、東京都八王子で24.4m/sなど、栃木県から茨城県、東京都、千葉県北部にかけて特に風が強く吹きました。なお、茨城県内における最大瞬間風速は、北茨城で23.4m/s、龍ケ崎で22.0m/s、土浦で21.8m/など、主として県西部から南部で風速が20m/s以上となりました。

 日立市役所における風速の推移をみると、上層の気圧の谷が通過した20日21時頃から北西の風が強く吹き始め、21日00時10分には最大瞬間風速15.5m/sの北西の風を観測しました。その後、風は急速に弱まり、21日の朝にかけて風速5m/s前後で推移ました。上層の寒気が通過した10時頃から再び北西の風が強まり、11時51分には日最大瞬間風速18.2m/sの西北西の風を観測しました。これは、2月17日に寒冷前線の通過に伴って記録した西南西の風18.8m/sに次いで今年2番目に強い風でした。その後も、17時頃にかけて瞬間風速13m/s前後の北西の風が吹き続けました。夜に入ると風は徐々に弱まり、21時過ぎには強い風は収まりました。

 日立市内の他の観測地点も、日立市役所と同じような風速の変化をしました。その中では南部支所が最も風が強く、14時59分には最大瞬間風速24.5m/sの西北西の風を観測しました。この記録は、南部支所における2015年以降の風速としては2016年8月22日の台風第9号の通過に伴い観測した南南西の風25.1m/sに次いで強い風でした。それ以外の地点は、いずれも日立市役所より風速は小さくなりました。

 ●2月21日の風速(m/s)の記録

地点 最大平均風速 最大瞬間風速
風速 風向 時刻 風速 風向 時刻
日立市役所 9.2 北西 00:13 18.2 西北西 11:51
十王交流センター 6.6 西 12:56 14.3 北北西 15:12
北部消防署 8.3 北西 00:01 16.9 北西 13:20
西部支所 4.7 西 13:51 12.6 西 10:24
諏訪スポーツ広場 5.8 西北西 16:04 16.4 北西 15:14
南部支所 11.9 西北西 15:18 24.5 西北西 14:59
日立会瀬 8.4 北西 00:14 16.0 西 12:44
水戸 6.3 西北西 12:38 15.2 北北西 15:10

 ●2月20日〜21日の日立市役所、水戸(金町)、つくばにおける最大瞬間風速の推移

 ●2月20日〜21日の日立市内における風速の推移

 ●2月21日00時、07時、15時及び21時のアメダスによる風の分布

 ●参考:2月21日12時の地上天気図と09時の500hPa面高層天気図

Amagai Daizo


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作成日:2017/02/22
日立市役所 天気相談所