6月14日、上層寒気の影響で落雷

 12日に日本海へ南下してきた寒冷渦は、その後動きが遅くなり、13日から14日にかけてゆっくりと北海道へ進みました。この寒冷渦に伴う寒気の南端に沿う形で、13日の朝から本州中部では東北東から西南西に帯状にのびる雨雲が発生し、東北東へ進みました。寒冷渦の動きが遅く、雨雲の発生位置はほとんど変わりませんでした。14日の明け方に長野県南部で発生した雷雲が、8時頃に日立市を通過しました。雷雲は発達したものではありませんでしたが、日立市を通過するときにやや強まり、日立市役所では8時4分から25分にかけて雷が観測されました。

 特に、最初の雷は日立市役所の近くで落雷を伴ったため、日立市役所では30秒間ほど停電しました。雷雲の移動は速く、8時30分には東海上へ抜けて晴れ間が広がってきました。雷雲は規模が小さく移動も速かったため、日立市内の降水量は0.5〜2.0mmと少ないものでした。その後も大気の不安定な状態は続き、13時頃から再び関東地方北部から西部で雷雲が発生して東北東へ進みました。しかし、雷雲は栃木県北部から福島県南部と埼玉県から茨城県中部への二手に分かれて進み、日立市はこれら二つの雷雲の流れの間に入り雷雨となることはありませんでした。

 ●参考:6月14日07時00分〜08時30分の降水量レーダー図

 ●参考:6月14日08時00分の降水量レーダー図と8時20分現在の落雷状況

 ●参考:6月14日09時の地上天気図と500hPa高層天気図

Amagai Daizo


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作成日:2009/06/15
日立市役所 天気相談所