12月14日、北西の風が強まり気温が上がる

　13日の日中に低気圧が関東地方を北東へ進んだ後も、上層の気圧の谷が日本海に残っていたため関東地方では天気の回復が遅れ、曇りの天気が続きました。夜に入って上層の気圧の谷が東日本に近づいてきたため、日立市では22時頃から晴れてきて気温が下がり始めました。

　14日になっても気温は下がり続け、14日の4時には日立市役所では気温が5.6℃まで下がりました。しかし、上層の気圧の谷が東へ抜けた4時過ぎになると西北西の風が強く吹き始めてきて、逆に気温は上がりました。日立市役所における10分ごとの気温の変化を見ると、4時0分には5.6℃まで気温が下がっていますが、西北西の風が風速10m/sを超えて吹くようになった4時20分には、気温が9.5℃まで上がっています。また、このとき湿度は84％から56％まで下がっています。日立市役所は西側に山があるため、西よりの風が強く吹くときは弱いフェーン現象が起きて、今回のように気温が上がり湿度が低くなります。

　一方、市内の本山や南部支所及び水戸ではこのような地形の影響を受けることはなく、4時以降も気温は下がり続けて日の出前後に最も気温が低くなりました。日中は、標高の高い本山を除いて同じ位まで気温が上がりましたが、明け方に気温が上がった分だけ日立市役所の日平均気温は高くなりました。14日の日平均気温は、日立市役所では8.7℃、南部支所では6.3℃、水戸では6.6℃で、日立市役所は南部支所や水戸に比べて2℃ほど気温が高くなっています。

　今回の例のように、日立市の中でも日立市役所は西風による気温の上昇が起こりやすく、北西の強風が吹きやすい冬季には他の地点に比べて日平均気温と最低気温が高くなる傾向があります。

　●参考：12月13日から14日にかけての気温の変化と12月14日09時の地上天気図

　●参考：12月14日の日立市役所における10分ごとの気温と湿度及び風速の変化

　●参考：12月14日04時と05時のアメダスによる気温と風の分布

Amagai Daizo

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