9月に入り、8日の最高気温30.7℃を除いて日最高気温30℃以下の日が続いていましたが、16日から17日にかけては、台風第11号が東シナ海から朝鮮半島を通って日本海へ進み、南から暖かい空気が入ったため気温が上がりました。日立市役所における16日の最高気温は32.5℃、17日の最高気温は33.1℃と、いずれも30℃を超えました。
16日に東シナ海を北上した台風第11号は、夜には朝鮮半島を通り、17日の朝には日本海へ進んで温帯低気圧に変わりました。その後、17日の夜にかけて、ゆっくりと日本海を東へ進みました。一方、本州の南では上層の高気圧が強まり、8月の中旬と同じように下層へ暖かい空気が滞留するようになりました。このため、日立市では15日の夕方から南西の風が吹き始め、下層の温かい空気が入ってくるようになりました。この影響で、16日、17日と気温が上がりました。
17日になると、千島近海を東へ進んだ気圧の谷が抜けた後、北海道付近で北の高気圧が勢力を強めてきました。このため、東北地方の太平洋側から冷たい北東の風が入り始めてきました。日立市でも、14時30分過ぎから風向が南西から北北東へ変わり、気温が下がりました。日立市役所では、14時21分に最高気温33.1℃を記録しましたが、15時には26.7℃、18時には23.1℃まで気温が下がりました。
この日の関東地方における気温の変化を見ると、いつものように茨城県北部から北東の風に変わり気温が下がっていきましたが、今回は南風が強く吹いていたため、北東の風の進入速度が遅くなりました。日立市役所では14時30分過ぎに北東の風に変わり気温が下がり始めましたが、市内の南部支所では15時過ぎに北東の風に変わりました。16時のアメダスによる気温と風の分布を見ると、関東地方で北東の風が吹いているのは北茨城市と日立市だけで、日立市役所の気温が25.0℃に対して、水戸の気温は31.0℃と6℃の差があります。その後、水戸では18時過ぎに北東の風に変わりましたが、茨城県南部の竜ヶ崎市で北東の風に変わったのは18日の0時過ぎ、東京で北東の風に変わったのは18日の5時前でした。
●今年の日最高気温（℃）の記録（高い方から：9月17日現在）
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●参考：9月16日から17日にかけての１時間毎の気温と風向の変化
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●参考：9月17日16時のアメダスによる気温と風の分布
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●参考：9月17日15時の地上天気図と09時の850hPa面高層天気図
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Amagai Daizo
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