8月15日、上層の高気圧が強まり暑くなる

 15日、本州付近で上層の高気圧が強まり、高層から下層にかけて暖かい空気におおわれたため、晴れて気温が上がり、内陸部を中心に最高気温が35℃を超えました。群馬県の館林市では、14時40分に最高気温40.2℃を記録し、2004年7月21日に山梨県甲府で記録した最高気温40.4℃以来3年ぶりに、気温が40℃を超えました。日立市でも、朝8時前には気温が30℃を超え、10時27分にはこの日の最高気温34.2℃を観測しました。これは、4日の最高気温と並んで、今年に入っての一番の暑さです。また、市内の本山と南部支所では4日の最高気温を上回り、今年の最高気温を記録しました。

 7月31日に上層の寒冷渦が東へ抜けた後、関東地方は上層の高気圧におおわれるようになり、8月1日以降気温が上がりました。特に4日は、津軽海峡を東北東へ進む台風第5号に向かって吹き込む南西の風の影響で気温が上がり、日最高気温34.2℃を記録しました。その後は、東から南よりの風が吹くことが多く、日最高気温が30℃前後の日が続きました。しかし、14日頃から上層の高気圧が勢力を強めながら西へ移動し始め、15日には関東地方の真上に高気圧の中心が移動してきました。15日09時のつくばにおける高層観測では、500hPa面の気温が-1.5℃(8月の平年値-4.8℃)、850hPa面の気温が21.6℃(8月の平年値17.8℃)と、上層から下層にかけて暖かい空気におおわれていることがわかります。また、500hPa面の高層天気図では、関東地方に5940mの閉じた等高度線で表される高気圧があり、この高気圧の下降流によりいっそう気温が上がりやすくなっていたと考えられます。

 ●8月1日から15日までの最高気温(℃)

日立市役所 本山 南部支所
最高
気温
時刻 最高
気温
時刻 最高
気温
時刻
1日 28.2 17:35 28.0 12:11 29.0 11:20
2日 30.8 14:01 31.3 13:56 32.6 13:55
3日 31.7 15:42 30.6 13:13 32.2 12:51
4日 34.2 15:15 32.5 14:16 34.7 14:22
5日 32.2 14:16 31.9 9:56 32.7 12:03
6日 33.5 11:32 33.3 12:10 34.4 11:19
7日 31.7 10:39 31.7 12:30 33.8 11:57
8日 29.1 15:46 29.2 15:26 29.1 15:17
9日 32.2 14:36 32.5 12:43 34.2 11:24
10日 31.8 11:57 31.7 13:13 32.0 11:20
11日 30.3 10:07 31.6 10:24 30.5 9:53
12日 29.8 09:32 30.3 11:06 30.5 12:10
13日 30.7 09:32 30.8 11:35 31.5 9:53
14日 31.9 10:09 33.3 12:52 33.4 10:33
15日 34.2 10:27 34.9 10:31 36.1 11:16

※黄色で表したところは、今年の最高気温を記録した日を表す。

 ●参考:8月1日から15日までの日平均気温と日最高気温の変化

 ●参考:8月15日15時のアメダスによる気温分布と09時の地上天気図

 ●参考:8月15日09時の500hPa面と850hPa面の高層天気図

Amagai Daizo


【ホームページへ】

作成日:2007/08/16
日立市役所 天気相談所