3月22日、ようやく暖かくなる

 今年の冬は、1月、2月と暖かい日が続いていましたが、3月5日に低気圧が日本海を発達しながら北東へ進んだ後、気圧の場が変わり、寒気が北から日本付近へ流れ込むようになりました。11日に、日本付近を低気圧が通過した影響で、一時的に気温が高くなりましたが、その後は下層へも寒気が入るようになったため、地上の気温は12日以降、平年より低い日が続きました。旬平均気温で比べると、3月中旬は1月以降では最も気温の低い10日間となっています。

 22日になるとオホーツク海から千島の東に停滞していた上層の低気圧が弱まり、本州付近には南から暖かい空気が入ってくるようになりました。つくばの9時における850hPa(高さ約1500m)の気温の推移を見ると、12日〜21日にかけては-5〜-8℃と月平均気温に比べて低い日が続きました。しかし、22日になると気温は-1.7℃と前日よりも3℃高くなりました。これに対応して、日立市役所における日平均気温も、21日の6.3℃から22日の9.2℃と3℃近く高くなり、11日ぶりに平年の気温を上回りました。

 23日のつくばにおける850hPaの気温は-1.5℃と引き続き高く、この後は北から寒気が入る気圧配置に変わることはないと予想されていることから、気温も平年より高くなり、桜の開花も近いと思われます。

 ●旬平均気温の推移

平均 平年値 平年比
1月 上旬 6.3 5.3 +1.0
中旬 5.8 4.5 +1.3
下旬 7.2 4.0 +3.2
2月 上旬 7.5 4.0 +3.5
中旬 6.4 4.5 +1.9
下旬 6.8 4.9 +1.9
3月 上旬 8.5 5.7 +2.8
中旬 5.7 6.6 -0.9

 ●気温の推移(日立市役所の地上気温とつくばの850hPa面の気温)

日立市役所における3月の気温の推移 つくばの850hPa面における気温の推移

 ●参考:500hPa高度偏差図(5日平均)

500hPa高度偏差図(3月2日〜6日の5日平均) 500hPa高度偏差図(3月12日〜16日の5日平均)

※高度、偏差図において、実線は等高度線を、点線は偏差(平年の高度との差)を表しています。また、網掛けの部分は負偏差(平年より高度が低い)の領域を表しています。

Amagai Daizo


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作成日:2007/03/23
日立市役所 天気相談所