◇少し早い秋の訪れ
月の初めは移動性高気圧におおわれ、晴れる日が続きました。その後、月の半ばにかけては本州南岸に前線が停滞し、曇りや雨の日が多くなりました。月の後半は高気圧におおわれ、再び晴れる日が多くなりました。気温は、短い周期で平年より高くなったり低くなったりを繰り返し、月平均気温は22.1℃と平年より0.5℃高くなりました。また、月日照時間は150.4時間と、平年の116%になりました。一方、月降水量は189.5mmとほぼ平年並でした。
9月の気象観測値観測要素 観測値 平年値 月平均気温(℃) 22.1 21.6 月降水量(mm) 189.5 197.9 月日照時間(時間) 150.4 129.8
5日から6日にかけて、日本の東を台風第12号が北上しました。台風は、8月22日に中部太平洋のハワイ諸島の南でハリケーンとして発生した後西北西へ進み、27日には東経180度線を越えて台風となりました。その後、台風は西から西北西へ進み、南鳥島の北に達した3日頃から向きを北へ変え始め、5日から6日にかけて日本の東を北上しました。台風は、ハリケーンとして中部太平洋上にあるときに、すでに中心気圧920hPa、最大風速55m/sと猛烈に発達した状態でした。その後、日本へ近づくにつれて徐々に勢力は弱まっていきましたが、東経180度線を越えてから1週間以上も強い台風として存在していたため、関東地方へ近づくにつれて周期の長いうねりが海岸に押し寄せるようになりました。日立市の海岸でも、4日の夕方から6日の朝にかけて高さ4から5mの高波が押し寄せ、海岸沿いの道路が浸水するなどの被害が発生しました。
●台風第12号の経路図と河原子海岸における高波の様子(9月5日16時)
また、台風とともに南から暖かい空気が入ったため、6日を除き11日にかけて気温の高い日が続きました。特に、10日は日本海へ進んできた寒冷前線に向かって南風が入り、蒸し暑くなりました。10日の日最高気温は、29.9℃まで上がりました。また、日最低気温は24.0℃までしか下がらず、平年より4.2℃高くなりました。
この寒冷前線は、10日の夜から11日の朝にかけて関東地方を南下し、その後本州の南岸に停滞するようになりました。寒冷前線の西側には、中国大陸から冷たい空気を持った移動性高気圧が進んできました。高気圧の中心は北日本を東へ進んだため、関東地方では北東の風とともに下層へ冷たい空気が入り、11日の午後から気温が下がっていきました。
つくばにおける高さ1500m付近(850hPa面)の気温の推移を見ると、10日の21時に19.0℃あった気温は、11日には16.6℃まで下がり、その後も1日に約2℃ずつ下がっていきました。それとともに、地上の気温も11日の午後から下がり始めました。さらに、11日から13日の昼まで雨が降ったり止んだりする天気が続いたため、日中も気温が上がらず、14日の朝まで気温が下がり続けました。
13日の平均気温は18.5℃、14日の平均気温は18.9℃と連続して日平均気温が20℃を下回り、平年よりも約2週間早く日平均気温が20℃以下となりました。14日の昼には曇りとなり、15日には晴れてきたため、日中は気温が上がるようになりました。その後、17日には西日本へ台風第13号が進んでくるとともに南から暖かい空気が入ってくるようになり、再び気温が高くなりました。
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●9月10日から15日にかけての気温の時間変化(日立市役所)

●参考:9月5日と10日及び15日の地上天気図と高層天気図
| 2006年9月05日09時の地上天気図 | 2006年9月05日09時の850hPa高層天気図 |
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| 2006年9月10日09時の地上天気図 | 2006年9月10日09時の850hPa高層天気図 |
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| 2006年9月12日09時の地上天気図 | 2006年9月12日09時の850hPa高層天気図 |
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※高層天気図において、実線は等高度線を、点線は等温線を表しています。観測地点における上段の数値は、その地点の850hPaの高さにおける気温を、下段の数値は、同じ高さにおける気温と露点温度の差を表しています。また、網掛けの範囲は、気温と露点温度の差が、3℃以下(空気が湿っていることを表す)の場所を表しています。
作成日 2006/10/17
名前 日立市天気相談所